兄貴もお年頃


敗因は、はっきりしている。

あれがまずかったんだ。
昨日読んだBL小説。
すごい売れてるって聞いたから敵情視察のつもりで(うそつけ)読んでみたんだけど、
あれがなぁ、なんというか・・・うーん。

ちょっと不良のヤンチャ系主人公が
すごく好きな人がいて、大事すぎて触れられなくて、
もちろんふられるのも怖くて、
心無くほかの男と○○○を繰り返してしまうというお話なんだけど、うーん・・・。

小説ってマンガより読むのに時間がかかるから嫌いって人もいるけど、
想像力を掻きたてるよね、絵がない分。

読んでる間はなんともなかったんだけど、
読んでさあ寝ようとベッドに入った途端、
ものすごい脳内妄想ワールドが始まってしまったんだ。

あ、まずいと思っても体のほうがごにょごにょ、になってしまって・・・。
必要に狩られて続けて妄想しちゃった・・・。

どうしよう。
欲求不満なのだろうか。
いや、認めよう。欲求不満だ。
性生活が充実しているオタクなんてかわいくない。

だからといって、ううーーー・・・。

どうしよう。
硬派な火讐くんをものすごく積極的にオカズにしてしまいました。

だって似てるんだもの・・・うう。

脳内お相手は、と考えて、舎弟さんたちの誰かは自動的にパス。ごめんなさい。
会長がいい。あの人ならどこまでもやさしく紳士的にこなしてくれるはず。


「私でよければ慰めてあげられるよ?」

みたいな。あの人相手が女の子じゃなくても優しいし。
主人公はいつも自分から求め、快感に身を任せるんだけど、
愛する人への裏切りと、優しいこの人を身代わりにしていることへの罪悪感が
胸のどこかに引っかかってしまう。
けど、それがかえって興奮の材料になったりするんだよなあ。ああー。
なんとなくわかるよ。経験なんかないけど。
優しいこの人もいつしか好きになっているのに、
絶頂の瞬間、きつく結んだまぶたの裏には
愛する人の姿だけを思い描いているんだ。
で、そんな自分に気づいてポロリと涙をこぼしてしまうわけですね!社長!(誰?)

「オレ、ほんとは兄貴に・・・」

やばい。何度思い出してもここでグッときちゃう。

なにやってんだろ、ボク・・・。自分の妄想に興奮の上に感動してるよ。末期だよ。

そのあと涙を拭って「泣かないで」なんて言ってあげるのもガチだね。
どこまでも優しい人なんだ。

会長さんもごめんなさい。まったくのとばっちりです。
オジサン相手とかボク萌えないし。
美しい方はこんな感じに使われることが多いんです、きっと。

そういえば海水浴で見た火讐くんの体は引き締まっていて細く、
特別興味なかったからちらっと見ただけだったけど、
ものすごく綺麗な筋肉バランスだと思ったっけ。
若干ちいさめな体に綺麗な筋肉。
そんなことを今ごろ思い出してまたむらむらしているボクは
ほんとにへんになっちゃったかなあ。

あれ?でも、ひょっとすると、
ボクがこうなるのって、
火讐くんにとっては願ったり適ったりなのかもしれないな。
だいぶ前から「してしてオーラ」放ってるし(汗)
ことによると、今現在のボクの状態がこうなのは
火讐くんの電波とかそんな感じの何かのせいかもしれない。
そうだ。そうに違いない。
安心した。こうなっていいんだ。そういうことにしとく!

それにしても悪い子だな火讐くん。
明日はすこしお仕置きしてあげなきゃ・・・さて、どんな風に?




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