恋は戦いだ!


「こんな・・・こんなことって!」

いや、こんなことになるとは思わなかったのは
どちらかというとボクのほうなんですけど。

オタ組さんも交えての派遣組冬合宿で
今回は気負う必要はないから和気藹々と温泉に・・・
はやっぱり入れなくて
軟弱だと言われるのは覚悟してこっそり抜け出して内風呂のほうに入ったら
火讐くんの舎弟君と鉢合わせてこの状況。

「こんなのに負けたのか!」

ご覧のとおり、しっかり見られちゃいました。
でもさ、負けるも何も、勝負したことないよね?
 
「こんなんでも、火讐さんはこれが好きなんでしょう!?
くやしい!こうしてやる!」

え、ちょ、ちょっとまさかの火讐舎弟×兄貴展開!?
だめだよ。君の身が危ないから!火讐くんに殺される!

「ひょっとして膨張したらスゴいんですか?!」
「だめだって!そんな・・・ぐりぐりしないで!」

ボクってどこに行ってもこういう運命!?

「火讐さんはこんなので・・・くそお!男の価値ってなんだ!」

ちょっと、いきなり難題に入っちゃったよ・・・。
悩むのなら、まずはその手をどけて・・・
ああ、舎弟君って「兄貴」に似るのかな?・・・いやだな・・・。

「男の価値は大きさじゃないよ」
「じゃあなんすか!?ハートとでも言うつもりっすか!?
そんな奇麗事聞きたくない!」 

一人で熱くなりすぎだよ、舎弟くん。
この間抜けな状況をなんとかさせて。

「火讐さんはこれが好きなんでしょう!?
毎日かわいがってもらってるんでしょう!?」

う、う〜ん。ネタがこれだけにマジに語っても卑猥だな・・・。

「オレは、オレは、こんなにも敗北感を味わうことになるなんて思わなかった・・・
アンタだから、アンタだから我慢してたのに・・・あんまりだっ」

はぁ、MINI珍を見て、勝った!じゃなくて逆に敗北感味わっちゃうんだ・・・。
そんなに火讐くんのことが好きなんだね・・・かわいそうに・・・。


「落ち着いて。大事なのは、大きさというより・・・
どちらかというと、相性だ!」

なんかへんかな?

「たまたま、これが合ってたんだよ。
・・・君もね、君のがいいって子が現れるから・・・
いや、本当に好きなら、それしかないって言ってくれるはずだから・・・」
「兄貴・・・それ追い討ちかけてるっす・・・」
「え?そう?」
「諭そうとすればするほどのろけになってるっすよ!」
「そんなつもりはない!
だいたいさ、君、兄貴に対しては火讐くんがおとなしいとか思ってんでしょ?
とんでもないよ。つかむわいじるわひっぱるわ、ひどいんだよ」
「またのろけっすか!」
「え、これのろけ?!」
「のろけです!」
「時々ほんとに食いちぎられるんじゃないかって不安になるし・・・」
「うがーーーー!」
「口の中に収まるサイズでちょうどいいとかいうし・・・」
「も、勘弁してください・・・」
「ぶっちゃけ、火讐くんって激しすぎるんだよね・・・ボク体いつまでもつか不安・・・」
「・・・・・・」
「ほかのやつのことなんか考えられなくなるまで搾り取ってやるなんて言うんだよ・・・
そんなことしないのに・・・」
「なんだかんだ言ってももつと思いますけどね。兄貴、体力あるし」
「え?そう」
「だからうまくいってるんすよ」
「そうかなぁ」
「そうすよ。大事なのは相性だって兄貴もさっき言ってましたし」
「そっか。そうだね」

いつのまにか相談みたいになってたけど、解決したのかな?
なんか舎弟君、げんなりしてるけど、大丈夫?

「畳み掛けるようなノロケで相手の戦意を奪うとは・・・」

え!?そんなつもり全然なかったのに。

「兄貴はオタクでも強いっす・・・やっぱ勝てないっす・・・」

そ、そうかな?それでいいのかな?いいんだ。良かった!





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