兄貴、頑張る!


大丈夫かな、できるかな?

ちょっと不安だったけど、火讐くんとのキスはきもちいい・・・すごくきもちよかった・・・。

プラトニックが長かったボク達、軽いキスくらいはしてたけど、こんなに深くお互いを求め合ったのははじめて・・・。

キスしながら、太もものあたりに触れる火讐くんのズボンの前がすごく固くなってたから手でさすってあげて・・・
火讐くんもボクのズボンのチャックを下ろして、引っ張り出して・・・。

ああ、恥ずかしい・・・恥ずかしすぎる!

他人の手のひらの感触が、耳に吹き込まれる熱い息が、すぐにボクを追い上げていって・・・。
あ、まずい、と思ったけど、我慢できなくて短い声を上げてボクは達してしまった。

「兄貴・・・」

火讐くん、すごく熱っぽい目でボクを見ている。
とってもいやらしい・・・。
腰の奥もまだジンジンしている・・・。

「ボクだけイッてごめん・・・」

火讐くんの手をティッシュで拭う。
べったりついた白いのを見るのも恥ずかしかったけど・・・。

「いいんすよ。すげーかわいかったっす」

そういって、火讐くんはまたボクにキスした。
ボクも自分から舌を伸ばして積極的に受け入れる。

口を離すときに、唾液が糸を引くのを見てしまって、かあっと顔が熱くなる。
火讐くんの手の中にあるものも痛いくらいに固くなってる。
今日はこのままじゃおさまりそうもない・・・。

こんなにあっさり事がすすむなんて、まるでヤンキーさん達みたいだよ・・・。偏見だろうけど。

「火讐くん・・・ボクたち、これからどうなるんだろう・・・」
「どうって?」
「男同士だし・・・えっち、できないよね?」
「できます」

えらくきっぱり言い切っちゃったけど、そうなの!?

「男同士ならガキができないし、安心してできるってもんでしょう」

そ、そうかなあ・・・そういう考えもできるのかなあ・・・。

「でも、あの、・・・痛いだけだったらイヤだし・・・」
「気持ちよくなるらしいっすよ。男にはぜんりつせんってやつがあるらしいし」

ひえええ。火讐くん、そんな知識、どこで拾ってきたの!?

「舎弟たちが言ってました」

も、もう、ヤンキーさん達たら、もう・・・。

「やりやしょう。だめだったらそんとき考えりゃいいんです」

う、うーん・・・。

「いいすね?」
「う、うん・・・」
「兄貴!」

ビリリ!
すごい音を立ててボクのシャツのボタンが引きちぎれた。
か、火讐くぅん!
なんて男らしいの!でも野性的過ぎて怖いよ!

「ま・・・待って」

別に隠す必要はないんだけど、なんとなく胸元を掻き合わせちゃう。

「まずは、ベッド行こう!」

言い忘れてたけど、ここはボクの部屋。
移動といっても、ボクら、ベッドの下でいちゃついてたんだから、ちょっと腰を上げるだけなんだけど。
火讐くんはいかにもしぶしぶといった様子で立ち上がった。

「自分で脱ぐから。君も脱いで」
「はい」

おかしいかなって思ったけど、やっぱり恥ずかしくて、後ろを向いて脱いでいく。
全裸になって向き直ると、火讐くんの彫像のような裸体が目の前にあった。
綺麗だなあって、うっとり見てたんだけど・・・。

「ちょっと、どこ眺めてんだよ・・・」
「兄貴のかわいいのを」

やめて視線が痛いから・・・
そこばっか見ないで・・・。

「あの、がっかりしたでしょ?」
「全然。むしろかわいいです」
「気を使ってくれなくてもいいんだよ」
「本気です。早く握りたい!」

ちょ!

「握っていじって口に入れて舐めまわしたい!」
「そんな直接的な台詞、同人誌でも言わないよ!」
「まず見て、触って、口に入れる。そこから始まるんです」
「そうなの!?」

火讐くんが言うと、ストレートでも小気味いい感じだなー。

「すげぇ美味そう・・・」
「んもう、ホンモノみたいなこと言わないでよ・・・」 
「兄貴への愛はホンモノです」
「う・・・」
「兄貴はホモじゃないつもりっすか?こんなことしてるのに」
「う・・・」
「オレはホモでいいです」 
「そんな・・・」
「兄貴とこういうことできるならホモでいい」

火讐くんはえらいなあ・・・。
ボクではとても言えない・・・。
そんなところが好きだよ・・・。

「火讐くん・・・ボクは二次元美少女相手じゃなきゃできないかもと思ってたけど・・・」

はにかみながら言う。

「全然大丈夫そう・・・」
「兄貴!」

ぱっと輝くその顔がやっぱり大好き。

「火讐くん、頑張ろうね!」
「はい!」

飛びついてきた火讐くんの体をがしっと抱きとめる。
そのまま折り重なってベッドへダイビング。
遊ぶようにお互いの体をむにむにうにうにと触ったり揉んだり、吸ったり舐めたり忙しい。

「兄貴の体・・・気持ちいい・・・」

時々カリリと歯を立てられるたびにへんなぞくぞくしたものが背筋を走る。
ああ、これが快感ってやつなのかな・・・。

「兄貴・・・食っちまいたい・・・」
「ボクもだよ・・・ボクも、食べちゃいたいくらいに好き」

乳首をきゅっとひねると、面白いように火讐くんの体がはねた。
調子に乗って顔を近づけてチュっと音を立てて吸い、舐め、噛みついた。

「あ、兄貴・・・」
「火讐くん、かわいい・・・」

ボクが上になって、次は火讐くんが・・・。
そんなことを繰り返しているうちにどんどん体は熱くなっていき、もう爆発寸前。

「兄貴・・・このあとどうしやす?」
「へ?」
「オレに入れたいですか?」 

一気に冷静になっちゃったよ。

「オレはどっちでもいいっすよ」

熱いけど、基本的にはサバサバしてるよね、火讐くんて(汗)

「でもサイズ的にこっちが楽そうだから」
「ちょ、さりげなく酷いよっ」

そしてハンパなくストレートだ。

「それとも入れるのよします?手と口だけで・・・」
「あー、もう、そんなストレートな言いかたやめて!」 
「どうします?兄貴に任せますよ」
「う・・・う・・・」

そのマジな顔と内容には夢もロマンもない。身も蓋もない。
けど、必要なことだ。

「入れられるのは・・・ちょっと・・・怖い、かな」

ああ、へたれ。ほんとへたれ。

「そうすか!じゃあオレに入れてください」 

て、いいんだ!
じゃあとか、そんな簡単に!

「オレ・・・その、兄貴を感じたいですし・・・」 

え・・・。

「兄貴のかわいいのを深く感じたいんです・・・体の全部で」

いい方はざっくらばんだけど、彼の決意を感じる。

「あ、あんまり深くはいかないかな?」

だから、もうちょっと婉曲な言いかたにしようよ! 

「兄貴・・・きてくだせえ・・・」 
「あ、あ・・・えっと、なんか使わなきゃだめだよね?
ハンドクリームとかない?」

我ながら間の抜けたこと聞いちゃった。
これくらい用意してなくちゃ・・・。

「はい」

あ、あるんだ・・・用意いいね・・・。

「ありがと。んー・・・」
「ひゃ」
「あ、冷たかった?ちょっと我慢して・・・こんなかっこうさせてごめんね・・・」
「入れるときは前からお願いしやす」
「わかってるよ。君をこんな獣みたいな格好で犯せるわけがない」 

たっぷり塗りこんで、中で掻き回す。

「ん・・・兄貴・・・そろそろ」
「だめ。もっと慣らさなきゃ痛いよ」

待てないんだ。火讐くん、ボクが欲しいんだ・・・。

「ひゃ!」
「あ、ここ?ここがいいんだ・・・」
「だ・だめ、だめです!」 

火讐くんのとは思えないほど泣きそうな声。
これが・・・と指にすこし力を入れるとぴくりと背中が跳ねた。

「だめじゃない・・・」
「ん!ん!」
「ボク、頑張ってここにあたるようにするからね・・・」

良かった。ボクにも火讐くんを気持ちよくさせてあげられそう・・・。

「はぁ、はぁ」

荒くなっていく息遣い。ボクもそろそろ我慢できそうにないよ、火讐くん。

「じゃあ・・・いくよ、火讐くん」
「ああ、はい・・・」

向き合って、腰を抱え上げる。
火讐くんはボクの首にしっかりと腕を回した。

「痛かったら、言ってね」
「はい」

あったかいものがボクのをまるごと包み込む。
思い切って腰をゆすると、強烈な刺激に気が遠くなりそう。
まだだめ。まだイけない。
ぐっと唇をかんで耐え、ぬちゅぬちゅっと音を立てるような腰の回し方をしながら、ゆっくりと少し引き抜いて、少し突き入れる柔らかい腰の動きを繰り返す。

「うう・・・あ・・・」

ボクもう相当我慢してる。もうめちゃくちゃにしてやりたいから。

「あにき・・・そこ・・・ヤだ・・・」
「いやじゃないでしょ?いいんでしょ?」
「ん・・・いい・・・」

そういってぎゅっと抱きついてきた。

「・・・かわいい・・・・・・」
「ひゃん!」

耳の後ろの骨に噛み付くと魚のように体が跳ねる。

「兄貴・・・見ないで・・・」
「見せてよ。ボクの火讐くんのとびきりかわいい顔を」

ボクの顔、ものすごくにやけてると思う。
だってすごく可愛いんだもの。

「中で気持ちよくなるなんて・・・すごいインランみたいで・・・」
「そんなこと思うわけないじゃない・・・ボクのだから、気持ちよくなってくれてんでしょ」
「兄貴の、兄貴のだから・・・」
「もっと気持ちよくなって。もっと!」
「あ、あ!・・・恥ずかしい!けどうれしい・・・です」

見よ、この火讐くんの姿!
頬を真っ赤にして、辛そうに切なそうに眉を寄せて、唇はつややかに濡れて半開きで・・・。
下ではボク自身をきつくきつく締め上げてきて・・・。

「最高・・・」
「兄貴、オレ、とろけそう・・・・・・もっと・・・もっとして・・・」

とろんとした目でおねだりされちゃったけど、もう・・・無理ぽい。
でも、ここでやめたら男が廃る!

「噛んで!!」
「え・・・あ・・・」
「もっと強く!」

火讐くんは、素直にボクの肩に噛み付いた。
するどい痛覚にかろうじて正気を取り戻す。
持てる力をふりしぼって、さらにいいところを突いてやると、火讐くんは首にしがみついて叫びながら、自分も腰を揺すってきた。
突き上げると、声はさらに大きくなる。

「あ、あ、も、だめーー!」
「火讐くん、ボクも・・・!」

よく頑張った。もう解禁だ。

「君のためならユンケル飲んででも頑張っちゃうからーーー!」

言った直後に、あ、後悔しそう、と思ったけどあとの祭り。

「すごくよかったっす」

つやつやした顔で火讐くんがそう言ってくれたのは、すでに三回目が終わった後。
ご想像のとおり、搾り取られることになりました。

「兄貴はやっぱりすごいです!大好き!」

君が喜んでくれたらボクも満足だよ・・・。
体は死んでますけど。
今年最後の大勝負、とりあえずは勝てた・・・っぽいです・・・。




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