[兄貴〜特別編〜性〜]


セックスとは闘いッッ!!
食らうのかそれとも食らわれるのか!
今、熱い戦いが始まる・・・ッッ!

「きた・・・・・・ッッ この日が・・・・!!!」


恋人をきつくきつく抱きしめながら感慨にふける兄貴。

「セックスの・・・・・・・・・・・日・・・ッッ」

激しいディープキス。
なまなましい音を立てながらふたりの舌が絡む。

「スゴイッッ
オイが入れた舌に・・・・・・ッッ
火讐が舌を絡ませてるッッ積極的にッッ
柔らかで・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
温かくて・・・・・・・・・潤ってて・・・・・・・・・・・・・・・
しかも・・・・・・・・・・力強い・・・・・・ッッ
彼もヤル気だッ

糸を引きながら離れるふたつの唇。
汗だくになりながら息を切らす二人
兄貴は目を潤ませた火讐を見て言う。

「なんて・・・・・・可愛いッッ」

欲情し再びビチュッとキスし
「先へ・・・ッッ
もっと先へ・・・ッッ」

と、火讐の首筋を舐める
そんな兄貴を火讐が制する。

「兄貴・・・・・・・・・・・・ま・・・・・・待って・・・」
ちょっと視線をそらして恥ずかしそうに。
「服・・・脱ぎやしょう」

慌てて体を離し、服を乱暴に脱ぎ捨てる兄貴。
パンツ一丁になった兄貴は珍を滾らせながら、火讐に言い放つ。

「お前もだ」

火讐は雷に打たれたように体を震わせる。
自分はずっとこんなふうに責めて欲しかったのだと思う。
ふるえる指で服を脱いでいく。
視線が熱い。兄貴の盛り上がる股間の先も熱く濡れる。
待ち切れなくなったのか、兄貴は最後の一枚を脱がずに破り捨てた。

こんなに求めている!野性的に!野蛮なまでに!

火讐もまた脱ぐ・・・いや、破り捨てる。
昼間の明かりの中、全裸で対峙する、やる気に満ち満ちた二人。
だが、焦らない。

「お互いが・・・どんな身体をしているのか・・・・・
よく見せ合いましょう・・・」

火讐のリードで互いの身体を観察し合うことになる。
じっくりと、兄貴の体を眺めていく火讐。

「キレイだ・・・・・・」

鍛えぬかれた自分のとは違う、でも均整の取れた体。
はじめて目の前に晒された兄貴の体は女性的なまでにまろやかだ。
その滑らかな肌は指で押したら柔らかそうで早く触れたくてうずうずする。
最後に、火讐の視線は兄貴の中心に注がれる。

「これが・・・!!兄貴の・・・想像とずいぶん違う・・・・・・・・・」

あまりのかわいさに「きゅん」となる。

「けど・・・・・・
愛しい・・・

すぐにでも握ってしまいたい欲望に駆られる。
兄貴も興奮を押さえきれない様子で言う。

「火讐・・・・・・・・・・・・近付いて・・・・・・・・・・・・」

まずは手で触れ合う。
お互いに相手の左胸に手を置く。

火讐は兄貴の胸板を押す。
思ったとおりだ。
一旦手に吸い付いて、戻ってくる感じがとてもいい。
筋肉の上にいい具合に肉がついている。
好きなように触れていく火讐の手がもたらす刺激に兄貴は耐える。
兄貴の全身の皮膚は今や勃起した男根状態。
火讐の指の指紋を感じ取れるほど感覚が敏感になっている。
ぐっ、と唇を噛む兄貴。

「今のうちに――――しっかり触れておかなければ――――
こっちがヤラれるッッ
立っていられなくなる・・・・・・ッッ
まるで闘いッッ

攻める!
兄貴の指先が火讐の乳首に迫る。
ザラ・・・・・と兄貴に乳首を撫でられ崩れ落ちそうになる。
自分だけでは無く敵も苦しい事がわかり、兄貴は冷静さを取り戻す。
おもむろに攻撃を開始する。

ビクッ
「・・・・・・・・・ッッ」

ガクガクと震える火讐。
兄貴は指先だけで火讐の両方の乳首をゆっくりと弄ぶ。

「ハ・・・ウ・・・ッッ」

それだけの行為で火讐は悲鳴をあげ、兄貴の体に爪を立て滑らせる。
目には目を、兄貴の乳首を火讐が指が捕らえる!
兄貴の肩を掴みさらにもう片方の乳首を指でなぞる。
声にならない悲鳴をあげる兄貴!
さらにお互いに乳首をいじくりまわしているうちに、

「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜」
「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜」

お互いに腰が砕けてノックダウン。
軽いジャブ程度でノックダウンなんて・・・

「セックスが始まったらどうなってしまうんだ?!!」

戦慄しながら息を整えるふたり。
だが、兄貴の不屈の闘志はこの程度のダメージでは揺るがない。
珍の先からも先走りが垂れまくる。

触るッッ
(性器へッッ)
(くるッッ)
火讐も覚悟を決める。

兄貴の手が火讐の股間を攻めたてるッ!
この容赦無い攻撃に火讐は兄貴の肩をつかんで耐える。
何かにつかまってないと今にも崩れ落ちてしまいそうなくらいの快感。
もちろん、火讐もやられたままではない。
まずは自分から兄貴にキス。
キスで意識を上に集中させ、すばやく兄貴の股間を握る。


「いきなりッッ」

先走りを利用して攻める!攻める!

(ヤラれるッッ)
「バ・・・バカ」

ガシッと火讐を抱きしめる兄貴。

「負けられない・・・ッッ」

今までにない危険を感じ、ついに兄貴が火讐を押し倒す。
ギリギリのところで暴発は避けられた。

「何がセックスの前に」
「お互いがお互いを確かめ合う…って――――――」
「これって、これってもう………………ッッ」

「始まってるよ!性 行 為!!!」


これからが真の死闘!兄貴はもののふの顔で挑む。

ドプ・・・ッ ゴプッ ズ・・・ッ 
火讐の耳を舐める兄貴。
粘液と吐息の音が響き渡る。
存分に火讐の耳をねぶり、吸い尽くして甘噛み!

カハッ・・・

「!!!」

火讐の体を電流が走る。

「きッッ・・・・ッッきもちいい・・・ッッ」

兄貴は攻撃の手を緩めない。
次はガリッと耳の後ろの骨に噛み付く!

「耳の後ろの骨!?こんなところも」

ゾワァ・・・ッと快感で毛が逆立つ火讐。

鎖骨ッッ

「すごい・・・上手い・・・」

よがる火讐のあちこちを甘噛みする兄貴。
次は火讐の腕の内側に舌を這わせ、手を押さえつけて脇を舐める。

「オタク活動だけに集中した幾年…………」
「無駄に知識のみ蓄積された16歳」
「そんなへたれオタクでも、愛だけは・・・純粋」
「純粋故に」
「その底力は侮れないッッ」


「ヒドい・・・」
涙目で訴えても
「ヒドくない」
とカッコいい顔で笑って返す兄貴のいつもに似ない鬼畜さに胸がきゅんきゅんなりっぱなし。

乳首に舐める吸う噛むの
三連コンボを決められて、
火讐は「兄貴ッッ」と叫んで、兄貴を抱きしめた。

「似てる!」
腕の中でなおも乳首を責める兄貴をいとおしく抱きしめながら思う。

「闘いと・・・・・・
セックスがッッ
格闘とセックスはッッ
そっくりだ!!」


ゆっくりと攻撃の基点が下半身に移っていくのを感じる。

「闘争でダメージを与えることと
セックスで快感を与えることとは
表裏一体!
闘いとは
敵のしてほしくないこと―――
嫌がることを――――――
実行する!
まるで逆!!!」


すごい力で兄貴が腰を掴む。

「セックスとは
セックスとは?!」

兄貴の肩に爪を立て、次なる攻撃に備える。

「セックスとは相手のして欲しいことをして欲しいタイミングで
快感(ダメージ)を与える!!」


容赦なく火讐を追い上げる兄貴の息、兄貴の舌・・・。
あたたかくてなめらかで湿って・・・ものすごく気持ちいい・・・。

「快感(ダメージ)を与えろ!!」

火讐は未知の快感(ダメージ)に戦慄する。
必死に耐え、兄貴の股から手をまわして太ももに抱きつく。

「快感(ダメージ)を与えろ!!」

握ったッッ
カプ


突然の反撃に固まる兄貴。



敗北を察知した兄貴はガシッと肩をつかんで体を入れ替える。
見つめ合う二人。

「かしゅう・・・・・・・・・もう・・・」

みなまで言わせず、火讐はうなづいた。
兄貴の腕が火讐を抱え上げる。

入ったッッッ
入れたッッッ

オイにッッ
つかまれッッ

痛いッッ
ガマンするッッッ

こんなことしてるッッ

チョットキモチイイ・・・かも?!


火讐は感じ始めている。
乱暴なピストン運動にというより、自分を攻める兄貴の凛々しい顔に
切なそうで、でもかっこよくて。ああ、兄貴好きだッッ!

こんな気持ちいい・・・・・・・・・ッッ

スゴい・・・ッッ

他にないッッ


兄貴は畳を破るほど力強く動き、フィニッシュで号泣。
それを受けて火讐もまた号泣。
ふたり同時に身体の中が空っぽになるくらい、激しく射精した。

交わり・・・幾度も交わり、幾度も・・・・・・幾度も・・・・・・、
やがて・・・・・・・・・
幾度目か幾晩目か見失う頃・・・・・・・・・
欲望の濁りは跡形もなく消え去り、透明な・・・・・・
与え合うものだけが・・・・・・・・・。


散らばるティッシュペーパー(六箱分)の中で笑顔を見せ合う二人。

[兄貴〜特別編〜]


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「火讐くん・・・君って結構夢見がちなとこあるんだね・・・」
「これでやりやしょう!さあ!」
「無理です!」
「兄貴ならできます!」
「いや、絶対!無理だから!それに途中かなり酷かったよ!
へたれオタクだとか無駄に知識のみ蓄積とか!」
「元ネタに無理やり合わせてんだから仕方ないでしょう!」
「無理やり合わせなくていいから!
第一、「バキ」と「バリハケン」って「バ」しかあってないし!」
「オレが好きだからいいんです!さあ!」
「う・・・・・・ティッシュ箱6つ・・・
お母さん、ボクは今日こそ先に旅立つことになるかもしれません・・・」
「クリスマスプレゼントに男前兄貴プレイを!!」





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