愛ゆえに・・・。


「お前は躾の悪い大型犬だ・・・」
「どっちがだ。お前こそ、噛み付いてきやがるくせに・・・」
「あ、こら!どこ舐めてんだ!このイヌ!悪戯ワン公はケツに棒つっこむぞ!」
「どうせならご主人様の肉棒を」
「最低なシモネタだ」
「犬に餌でも放るように与えられるその体に溺れてみたい・・・」

ストーーーップ!!!ストップ!!!

「だめ、やめて!」

なんでボクがこんないやなもの見なきゃならないわけ!?

「兄貴が言ったんすよ。大事なのは愛し合う事だって」

涼しい顔でボクを見る火讐くん。
紋武くんと抱き合ったままなのが憎らしい。

「それは言ったけど」
「喧嘩するより三人で楽しむほうがいいでしょう」
「だから、君が浮気しなかったら喧嘩する必要もないんだよ!
君ほんとうにボクのこと好きなの!?」
「なにいってんすか!死ぬほど好きっすよ!!!」

う、その言葉に嘘はない気がする。

「好きだからこそ、するんです。マンネリ解消に!」
「だからぁ、無理だって・・・」

すこし意気消沈してお尻を乗せた座布団の端を引っ張る。
ちなみにこういうときに使わせてもらうのは紋武くんち。
一人っ子で共稼ぎだからってことだけど、ソドムの館みたいにしてしまって申し訳ないと思ってるよ。

「火讐くんが紋武くんの下で気持ちよくなってるとこなんて見たら絶対萎えるもん・・・」

実際、半裸のふたりのいちゃいちゃを見せられて興奮するどころか不快感しかない。

「頭でわかっていても、やっぱりイヤだ・・・火讐くんが、ほかの人と・・・なんて」

顔をそむけ、唇を噛む。

「ボクでは届かない深いところまで紋武くんに・・・悔しいよ」
「あにき・・・すみませんでしたっっ」

火讐くんがベッドから降り、観客よろしく正座していたボクに抱きつく。

「オレはばかだっ。あにきに悲しいおもいさせてっ」
「火讐くん・・・」
「紋武のチンコなんて、大人の玩具代わりとしか思ってなかったけど、兄貴はそんなにいやだったんですねっ」

わかってくれたんだ・・・。て、思い切り紋武くんの前でそんなこと言っちゃダメだよさすがに(汗)

「兄貴が嫌なことなんてしませんっ」

わかってくれたんだ。嬉しいよ。

「兄貴のかわいいおチンチンはオレが・・・」

わかってもらったはすなのに・・・。

「じゃあオレは美味そうな尻な」

どうしてこんなことに?

「ふぁぁ、やめて・・・」
「兄貴、気持ちいいですか?オレもいいです」
「オレもな。ゴムで搾られてるみたいだ。御手洗は名器ってやつか?」

あぐらをかいた紋武くんの上に後ろ向きに乗せられ、ボクの上には火讐くんが首にしっかり手を回して跨っている。
両側からふたつの熱い肉体に挟まれて・・・頭おかしくなりそお・・・。

で、どうしてこんなことに?

「3Pなんて欲張らずに、兄貴を気持ちよくさせることだけ考えます」

どうしてそうなるの!!

「兄貴が気持ちよくなってくれたら舎弟として本望っす」

これが舎弟のすること!?
イヤだけど、暴れたら縛られかねないし、どうしよう・・・。

「ああ、火讐くん、そんなにキツく締め付けないでっ」

こんな姿勢でやりにくいだろうに、火讐くんは器用にボクのを体内に納めてしまっている。
はい、と意外なほど素直に締め付けが緩くなり、ほっと息をつく。

「紋武くんも、もっと、ゆっくり・・・」
「こうか?」
「そう、ああ、いい・・・」
「気持ちよさそうだな御手洗。かわいいぜ」
「兄貴、どんどん注文をつけてくださいね。今日は兄貴を両側から可愛がってやりますから」

またゆるゆると締め付けられて快感にのけぞる。
その一方で、経験の浅い部分を突かれる鈍い痛みに悲鳴を噛み殺しつづける。
不意に、ボクの乳首に火讐くんが吸い付いた。
ぴちゃ、ぴちゃ。小猫がミルクを飲むように一心に舐める。
ずきん、と下腹に甘い痛みが走り、内股が痙攣する。
目をつぶって波に飲まれ、火讐くんのあたたかい肉の中で弾けた。

「はぁ・・・」
「兄貴、かわいい・・・」

脱力するボクの髪を火讐くんがやさしく撫でる。

「んん・・・」

そのまま、頬に、首にキスを落とし、一旦ボクの上から降りる。
と、思ったら後ろから伸びてきた腕に四つん這いにされた。

「まだオレが終わってないぜ」
「あうう」

いきなり深く突かれて腰が浮く。

「紋武、無茶すんなよ」
「うっせ」

紋武くん、情熱的にボクを責めている。
しかも、

「お前が満足させてくれなかったら、お前の目の前で火讐をよがらせてやる」

なんて鬼畜な台詞を熱い息と一緒に吹き込んでくるんだからびっくり!

「紋武、てめぇ!」

噛み付きそうな顔をする火讐くん。

「黙ってろ。お前だって望んでるくせに」
「そんなことはっ」

ボクからは見えないけど、きっとすごく意地悪な表情をしてるんだろうな。
いつにない紋武くんのドSモード・・・。

「オレだってやるときにはやるんだぜ。いつもお前らには大人の玩具扱いされてるけどな」

それは火讐くんだけだよっ・・・ボクは決して。
 
「年上の意地ってやつだ」

火讐くん、もちろんキッと紋武くんを睨みつけてるけど、内心は萌えているのかも・・・。

「も、紋武くん」

とっさに首を回して申し出る。

「ボク、ふぇら、するから、それは許して、ね?」
「兄貴、そんなのすることないすよ!」
「じゃあ、せっかくだから番長さんのフェラテク見せてもらおうか」

開放されるが早いがボクはボクを責めていたものと対面することとなった。
息を整えながら、あらためてそれを見つめる。

「先にイってごめん・・・」

コンドーム(なぜか律儀に3Pのときだけは使用している)を抜き取って口にいれる。
と。

「わ」

少量の精液が勢いよく飛び出した。
びっくりして口を離してしまったせいで、すこし顔を汚した。

「熱くてトロトロ・・・」

顔はあとで拭うことにして、舌を伸ばして先っぽをペロペロする。
その様子を火讐くんは面白くなさそうに見ていた。

「顔射なんてオレでさえしたことないのに」

火讐くんになら・・・いつでも・・・いいのに・・・。
そんなことを思いながられろれろと舐める。

「はぁ、おおきぃ・・・おくちにはいりきれないよぉ」 

なぜかロリモードになっちゃった。

「さきっぽだけでいいから咥えろ」
「ん・・・」

なんかM気分・・・思い切って大きく口を開けて迎え入れる。
火讐くんの前で、こんなことしてる・・・。
紋武くん、なんと、上からボクの頭を押さえつけた。ほんとにSだ!
ボクも本気でご奉仕する。
ちゃぷ、ちゃぶ。頭を動かすごとにいやらしい水音がたつ。

「あにき、あにきが・・・」

上ずった声。火讐くんも感じてるんだね。

「もうたまらんっ!どけっ」

て、え!?
顔を上げると、火讐くんが紋武くんを押しのけている。

「兄貴のつたない口の使い方に天井に突き抜けるほど興奮しました!」

ボク、結構頑張ってたのにつたないんだ!ショック!

「やりましょう!」

て、ショックを受けてる場合じゃない!

「ま、まって」
「まてない!」
「ああっ!」

押し倒されてまた四つん這いにされる。
間髪を射れず火讐くんの若々しく初々しい疲れを知らないおチンチンがボクを突き上げる!

「ああ、そんな、そんな激しく・・・ああああ」
「紋武、黙って見てないで手伝え。せっかくいるんだから」

ボクを揺さぶりながらとんでもない要求をする火讐くん。
やめて、お願い、そんな。

「ああ、すまん」 

やっぱり!

「とりあえず乳首でも舐めるか?」
「そうしろ」

ニ三度指先でクリクリした後、チュッと吸い付いて舌で捏ね回される。
直接腰にクる。火讐くんとは違ういやらしい動き。

結局延々とボクが攻められることになるの?

「兄貴、今夜はいろんなバリエーションで兄貴をせめて上げますよ」

君たち、それでも舎弟?

「舎弟は兄貴のことを考えるモンだ」
「兄貴を誰より愛するオレたちですからっ」

うん、わかる。愛は感じる。感じるけど、これは・・・もう、好きにしてっっっ。




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