ハッピーバースディ兄貴!はじめての3P体験!


「紋武くん、ほんとにやるの?」

アル晴レタ日ノコト、紋武くんに連れられてはじめて彼の家にお邪魔したら、そこには火讐くんもいた。
異常事態にすっかり慣れたボクが、負のスーパーサプライズを予感するのは仕方ないことだよね。
「脱マンネリしたいって言ったのお前だろ」
「それは言った。けど」
「男がけどなんて言わない!」
火讐くんが元気よくつっこんできた。
「紋武が快くOKしてくれたんですよ。三人でやったら兄貴も脱マンネリ出来て自分も楽しいだろうと」
待て待て。ちょっと待って。いやいやいや。
「紋武くんも断ってよ!」
「いや、オレも興味あるし」
ちょっとお〜〜。そんなこと真顔で、いや、ちょっとカッコイイ顔で言わないで。ドキドキしちゃうから。
「だいたい、それって乱交じゃない。ボクはガチさんじゃないんだからね。火讐くんでないとイヤなんだから」
こんな恥ずかしい台詞も今ではあまり恥ずかしがらずに言える。
「もちろん、オレたちは兄貴だからこういうことをやるんです。
オレと紋武ではこんなことはやらない。兄貴がいるからこそです」
だからって、3Pなんて・・・。
「オレたちふたりで兄貴を気持ちよくしてさしあげます。させてください」
もう戻れないところまで行っちゃった感じ・・・!


はじめてだからちゃんと手順を踏んだほうがいいという紋武くんの提案で、一人ずつシャワーを浴びた。
「御手洗ってそんな顔してたんだな」
素顔のボクを見て、紋武くんが目を細める。
「かわいいじゃねえか・・・そそるぜ」
「あ・・・」
ほっぺにキスされて、くすぐったさに身をすくめる。
「いい匂いする・・・」
こんなに近寄ってはじめて、彼が香水をつけていることに気がついた。
ボクには名前なんてわからないけれど、爽やかでちょっとスパイシーないい香り・・・。紋武くんにとっても似合ってる。
「惚れたか?」
「ばか」
「カワイイ」
こんどはおでこにキス。
ずっと嗅いでいたくて、抱きついてしまいたくなる衝動に駆られる。
匂いって大事なセックスアピールなんだ。
「まずオレからしていい?」
間近で聞かれて、どぎまぎしてしまった。
ちょっと目を伏せてこくんとうなづく。
「お前は?」
「勝手にしろ」
火讐くん、リーダーシップを取られてちょっと膨れ顔。どうなることやら。


「じゃあ」
紋武くんが手持ちのバックからなにやら取り出して並べる。
「今日のために用意した、コンドームとアナル用ジェルと、使う予定はない、ないけど、念のために大人のおもちゃな」
準備よすぎ!
でも、つい珍しくてじっくり見てしまう。
「こういうの、使った後洗うとき空しくない?」
「使ったことないから知らねぇよ」
「つぶつぶタイプってなんだ?つぶつぶ加工だといいことあるんすかね?」
「さあ・・・。ホットに感じるゼリーかぁ・・・ふーん」
「ゴムが初恋の香りで誰が特するんだ?」
「お前ら、ひょっとして使ったことねぇの?」
「う、うん」
「ガキができるわけじゃなし、要らねぇだろ」
「いや、エチケットだから」
正直、考えたこともなかった。さすが紋武くん、オトナだなあ。
「紋武くん、ボクがつけたげる・・・」
「お、サンキュ」
ちょっとは協力しないとね。それにすこしわくわくするし。
「こう、爪を立てないように注意しながら引っ張って・・・」
思ったより薄くて、慎重に、慎重にと注意しながら装着する。
「先はちょっと残してな。上手いぜ」
「ぷっ」
見ている内におかしくなってつい噴出してしまった。
「なんか滑稽だね」 
「笑うな」
「だって、『ムードたっぷり、レインボーカラー』なんだもん」
名前からしておっさんくさいけど、そこが妙に似合ってる。
「男性自身なんて、たとえ花柄でもムードたっぷりなんてシロモノじゃない気がするけど」
「しょせんは滑稽なものてか?」
「うん。でも、かわいいよ」
軽くキスしてあげる。
「あ・・・」
「カッコイイ紋武くんに、こんなモノがついてるのがアンバランスでカワイイ」
ああー、火讐くんが悔しそうに見ている。と思ったら、
「オレもっ」
「待てっ」
紋武くんが止める間もなく横からかぶりついてきた。
そのまま真っ赤な舌を出して上下にペロペロ。
ボクも反対側をペロペロ。
ぴくぴく震える熱をもったものを二枚の舌が行き来する。
「んんん・・・へんな気分・・・火讐くんがこんなおっきいの舐めてる・・・」
「兄貴の舐めてる顔、いやらしい・・・」
「火讐くんも・・・」
気分が乗ってきて、唾液でべとべとになった口でキスする。
すごく背徳的・・・。
しかし、三人とも美味しいのかもしれないけど、紋武くん、大人の玩具代わりって気もしないでもないな。


3Pにあるまじき(かどうかは知らないけど)なごやかな雰囲気も、さて、という段になると、さすがに緊張に変わった。
ボクは正座してまじまじとそれ眺めている。
やっぱり、大きい・・・。
「あにき、無理しないでいいですよ」
「ううん。大丈夫。できるよ」 
「そうですか。じゃあ・・・」
火讐くんがボクの背後に回る。
「兄貴、ちょっと尻、上げてください」
「ああん!」
とんでもないところに吐息を感じて飛び上がりそうになった。
「そんなとこ!」
「ほぐさなきゃ怪我しますよ・・・」 
火讐くん、丁寧に丁寧に舐めまわしている。
その動きから愛情が伝わってきてツンとお腹の奥が疼いた。
「ああ、ほぐれてきた。兄貴の尻、柔軟ですね」 
固い指が入ってきて、中をぐすぐすとかき回される。
「これならそうとうにデカいのでも入りそう」
「言わないでぇ・・・」
「ほら、できましたよ準備・・・」
火讐くん、そう言って軽くボクの手を握った。
「はぁ・・・あ」
肘をついて快感に耐えていたボクはぼーっとした頭でとんでもないことを言ってしまった。
「まずは火讐くんの、入れてほしい・・・」
「ええっ!?」 
火讐くんの目がまんまるになる。
「火讐くんの、ちょうだい・・・ボクのここに」
「いいですか?」
「うん・・・火讐くんの瑞々しくて綺麗なおちんちん入れて」
「こんなのに綺麗って」
「火讐くんのは綺麗」 
「オレも好きですよ兄貴の・・・」
ゆっくりと火讐くんの腕がボクの首に回ってくる。
「オレだけの美味しいソーセージ・・・」 
「火讐くん・・・」
ボクも火讐くんの首に手を伸ばす。と、そのとき。
「オレ、完全放置?」
どうしよう。素で忘れてました(汗)
「いいから続きやりましょう!」
火讐くん、あんまりだよそれ。ボクが言うのもなんだけど。
「だめだよ。まず紋武くんから・・・」
「ちぇー」
うう、酷い。
しかし、ほんとになんてことしてるんだろう。ボクら。


「ほんとに入れていいんだな?」
ボクの両脚を抱えて腰を固定しながら紋武くんが問う。
なぜかボクにでなくて火讐くんにだけど。
「あとで気が変わってオレのこと殺したりしないよな?」
「男に二言はない。入れろ」
腕組みしてこちらを睨みつけている火讐くんの言葉を合図に、ゆっくりと押し当てられた。
「はぅぅ・・・」
他人の肉で、狭い部分押し広げられる感覚。
なぜか、処女喪失って言葉が頭によぎる。
不安に目を上げると、すぐ側に火讐くんの顔があった。
「兄貴、さすっててあげますよ」
そう言ってすっかり萎えてしまっているボクの性器を握ってくれる。
圧迫感はしだいに強くなり、我慢しようと思ってもうめき声が漏れてしまう。
「あ、あ、お腹に、入ってくる、どんどん、入ってくる・・・」
「兄貴の苦しんでる顔そそる・・・」
火讐くんの感に堪えないような熱っぽい吐息が頬にかかる。
動きが止まった。全部入ったみたい。
「兄貴、どんな感じすか?」
ふたりの熱い視線の中で、ボクの頭はショート寸前。
「お腹の中がいっぱいになってる・・・」
なんだか不思議。孕んでる感じ、というのかもしれない。
「兄貴のそんな顔見てたらオレも・・・」
火讐くん、紋武くんの首に回していたボクの左手を握った。
「兄貴、手、貸してくださいね・・・」
手のひらに固いものを包み込ませて、眉を寄せて切なげに喘ぎ始めた。
「なに人前でオナニーしてんだ」
紋武くんの意地悪・・・。
「オナニーじゃない。兄貴の手だ」
「やってるのはお前だ」
「うるせぇ・・・は、」
「インラン野郎め・・・あとでうんとおしおきしてやるからな・・・」
ああ紋武くんが火讐くんを言葉責めしている。
ドキドキする。へんな気持ち・・・こんなのはじめて。
「紋武くん・・・動いて・・・」
ボクは恥知らずにもおねだりしていた。
「いいのか?」
「このままじゃ、苦しいもの・・・」
紋武くんは両手でボクの腰をしっかり固定すると、グ、グ、と緩急をつけて突き始めた。
「痛いけど、痛みの中に疼くものが・・・」
なんでこんな律儀に実況してんだろ。ボクってそうとうMかも・・・。
そう思うと頭の中がカッと熱くなってたまらなくなる。
「もっと、もっと突いて・・・っ」
「兄貴が乱れてる!」
火讐くん、もうおなにぃする間も惜しいみたいで、くいいるようにボクの顔を見つめている。
紋武くんの形のいい唇にも皮肉な笑みが浮かぶ。
「あいつらに見せてやりてぇな・・・尊敬する兄貴が乱れる様を」 
耳に吹き込まれる低い声がぞくぞくするくらい気持ちいい。
いつになく紋武くんSだ・・・。
と、その顔がボクの胸に近づいて・・・。
「あ!あ!」
「上も下もこんなに尖らせて・・・悪い子だ」 
「ちくび、ちくび舐めちゃらめえええ!」
舌先が軽く触れるだけで全身に電流が走る。
「兄貴、うんと乱れていいんですよ」
「ああ!かしゅうくんも、さきっぽぐりぐりしないでっ、へんになるうう」
「へんになっちまえ!」
うわ、ハモッた。何気に息ピッタリ。
「今日は腰が抜けるまでガン掘りしてやるぜっ!お前のカワイイ尻をっっ」
紋武くんもそうとうノッているみたいで、態勢を変えてバックから腰を打ち付ける。
経験したことのない奥を、奥を突かれてるっっ。
「あ、あ、すごっ、スゴイイイイん!!!!」
ああこんな声、ほんとに出るんだ。
よくエロマンガの中のことだけかと思ってた。
相手に聞かせるためだけじゃなくて、自分も興奮するから出すんだね・・・はじめて知ったよ。
こんなときでも頭の片隅は冷静。これってオタクのサガかも。
「もう壊れちゃう!」
調子に乗ってひときわ大きな声を上げたその時、なんともその場にふさわしくない台詞が耳に飛び込んできた。
「ばかっ!」
え!涙の膜の向こうで、火讐くんが燃えるような目でボクを睨んでいる。
「兄貴のばかっ!そんなに感じてっっっ」
怒りを爆発させた火讐くん、ほっぺたをぷうと膨らませて、
「もう兄貴となんかやらないっっ」
とそっぽを向いてしまった。ちょっとカワイイ・・・かも!?
「紋武に掘ってもらえばいいんだっ」
「か、火讐くん!!そんなっっっ」
なだめようにもこの状態ではかっこうがつかない。
「ふん」
「火讐、やくな。あとでお前もかわいがってやるから」
「お前のデカいのなんか入れさせるかっ!」
さっき舐めてたくせに!
「むしろ、そのケツに・・・」 
え、ええええ!?
「オラッ しっかり受け取れっ」
ズン、とボクのお尻に衝撃が走る。同時に耐え切れないような悲鳴。
振動が、振動が伝わる。これってやっぱり・・・。
「これで間接的に兄貴と繋がってるわけだ」
連結ってやつ!?そんなことガチさんだってあんまりしないよ!
「あうっ!不意打ちは卑怯だぜっっ」 
「そんなこと言ってしっかりくわえ込んできてるぜ」
「はぁ、だめ、だめ、そんなっ、かしゅうくんひどい・・・」
なんか・・・すごく・・・やまじゅんです・・・。
「あぁ、兄貴と尻とチンコで繋がってる・・・」
「そんなロマンのない!」
「繋がっているところがロマンです!ヤバ、すげ、気持ちよくて・・・もうイく!」
「か、かしゅうくん、一緒に!」
「兄貴!」
ボクらは声を掛け合って同時に果てた。
紋武くんだけワンテンポ遅れたのはご愛嬌。ゴメンネ。


「兄貴、どうでした?」
盛大にイき果ててぐったりしているボクに、もうぴんぴんしている火讐くんが尋ねる。
「すごく興奮しました」
正直に答えると、満足そうににっこり笑う。
「よかった。マンネリ解消成功っすね」
そして隣で寝ている紋武くんに、
「お前のおかげだ」
と弾んだ声をかける。
「そりゃどうも」
紋武くんは両腕を枕にしたままけだるげな返事をよこす。
「またいつでも声かけてくれや」
「そうする」
ちょ、なに勝手に話つけてるの!
「火讐くん、ボクの知らないところで紋武くんといちゃついちゃだめだからねっ」
ボクはすかさず牽制するんだけど、ふたりは罪のない笑顔で、
「するわけないでしょそんなこと。なあ紋武」
「ああ。やりたいときは御手洗を挟んでやることにする」
だって。
それもどうかと思いますけどお・・・。
「あ」
ボクの枕もとにひじをついて笑っていた火讐くんが、不意にばっと飛び起きた。そのままベッドの上にきちんと正座する。
「なに?」
「日付変わりましたね」
ほんとだ。
ボクたち、そんな長い間繋がりあってたわけ?恥ずかしい。
しかも明日も普通に学校だよ。そろそろ寝ないとね。
普通にそんなこと考えていたボクに、火讐くんはかしこまって頭を下げた。
「兄貴!誕生日おめでとうございます!」
ああ!
「おめでとう御手洗」
そうでした。あまりの事態にすっかり忘れてました。
「一番に言いたかったんです。ずっと前から」
そう言う火讐くんの顔は輝いて見える。
「夢がかなった」
それがほんとうに嬉しそうで、ちょっと照れちゃう。
「火讐くん、その夢ってこんな状況だった?」
「状況はちょっと違いますけど」
ちょっと?ちょっとはあってるってこと?
「ひとりよりふたりでお祝いできるほうがいいです。世界で一番大事な兄貴の誕生日ですもん」
そんな健気なこと言わないで。泣いちゃいそう。
「あらためて、兄貴、おめでとうございます!」
ありがとう。ものすごくうれしいよ。
とんだプレゼントだったけど!




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